ALCAの概要


先端的低炭素化技術開発(ALCA:Advanced Low Carbon Technology Research and Development Program)は、新たな科学的・技術的知見に基づいて、温室効果ガス削減に大きな可能性を有する技術の研究開発を競争的環境下で推進し、グリーン・イノベーションの創出につながる研究開発成果を得ることを目指し、平成22年に発足したプロジェクトです。

ご挨拶


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温室効果ガス排出量の増加が世界的な問題となっている中で、日本では「地球温暖化に対してイノベーティブな技術を開発し、世界に拡げていく」という方針で取り組んでいます。我々はその方針に基づき、先端的低炭素化技術開発(ALCA)を推進することで、エネルギー問題と温室効果ガス排出の問題を同時に解決しようという試みを行っております。

従来、ALCAでは個々の研究者から研究テーマの提案を受けて行うボトムアップ型研究開発を実施してきました。しかしながら、実際に運用する中で「研究者の自由な発想に基づくボトムアップ型研究開発」に加えて、「低炭素社会実現の可能性を高め、予め目標となる製品やシステムを示したトップダウン型研究開発」を推進する必要性を強く感じました。

平成24年度に文部科学省及び経済産業省が開催した合同検討会で、

  1. 我が国の経済社会に大きなインパクトを与える、
  2. リスクが高く、実用化・事業化までの長期の取組が必要、
  3. 我が国が強みを持ち、世界への貢献が期待される

連携テーマとして「次世代蓄電池」が提言され、これを受けALCA-SPRINGでは次世代蓄電池研究をチーム体制で推進するとともに、研究成果の社会実装を加速するため、省庁を横断した研究成果の橋渡しを図っています。既に経済産業省が所管する新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)への成果橋渡しが始まっています。また、橋渡しを行う上で重要な知財に関して、システム研究・戦略検討チームにおいて、オープン&クローズに基づいた特許戦略の検討を続けております。

こうしたことを進めることにより我が国に、ひいては世界に貢献できるプロジェクト運営を今後も継続していきます。皆様のご支援のほどよろしくお願いいたします。

ALCAプログラムディレクター 橋本 和仁

ALCAの体制


詳しくは »ALCA - 先端的低炭素化技術開発 ホームページをご覧ください。

事業統括(PD)

橋本 和仁

先端的低炭素化技術開発事業推進委員会

  • 事業統括を委員長とし、運営総括及び外部の有識者・専門家で構成。
  • 技術領域の設定,採択候補課題の選考,ステージゲート評価結果に基づく課題継続・中止の決定などALCA運営上の重要案件の審議を行う。
  • 推進委員会では、各運営総括を主査とする分科会を設置している。
運営総括(PO)名
課題名

特別重点技術領域

魚崎 浩平
土肥 義治
ホワイトバイオテクノロジー

実用技術化プロジェクト (H27年度開始~)

出来 成人
自律分散型次世代スマートコミュニティ
大崎 博之
液体水素冷却による超電導電気機器の開発
原田 幸明
低CO2排出型次世代火力発電用新規耐熱材料の開発
原田 幸明
省エネルギー社会に向けた革新的軽量材料の創製
近藤 昭彦
生物資源の制御によるバイオマス・有用成分の増産
土肥 義治
バイオマスの化成品化およびポリマー化のための高効率生産プロセスの開発
谷口 研二
高品位大口径GaN基盤の開発
大崎 博之
高効率エネルギー機器システム実現のための先進的産業用電気機器の開発
谷口 研二
新規材料および新機構による熱利用技術
谷口 研二
光マネジメントによるCO2低減技術
辰巳 敬
炭素循環化学システムの高効率化
近藤 昭彦
革新的な細胞制御法や育種法による高効率バイオ生産の技術開発

革新技術領域

大須賀 篤弘
太陽電池および太陽エネルギー利用システム
大崎 博之
超電導システム
魚崎 浩平
蓄電デバイス
原田 幸明
耐熱材料・鉄鋼リサイクル高性能材料
近藤 昭彦
バイオテクノロジー
辰巳 敬
革新的省・創エネルギー化学プロセス
谷口 研二
革新的省・創エネルギーシステム・デバイス