触媒的不斉反応を駆使した精密制御によるキラルπ空間の創製と評価

研究代表者

柴田 高範 (早稲田大学 理工学術院 教授)

研究課題の概要

本研究では、遷移金属触媒を用いる反応により、複数の芳香環を含んだ”キラルな三次元”空間の不斉構築を目指します。そしてそのπ電子によるキラル空間を利用した新規な物性を創出することが最終目標です。

機能性有機化合物には、硫黄やリンなどのヘテロ元素を有する芳香族化合物が多いです。そこで私は、硫黄原子、オルトフェニレン部分で架橋された1,6-ジインとアルキン類との付加環化反応を検討し、1〜4位に種々の置換基を有する多置換ジベンゾチオフェン類の効率合成を達成しました。さらに、1,3-ジイン部分を有するテトラインとアルキン2分子の連続反応により、軸不斉を有するビス1,1’-ジベンゾチオフェン骨格のワンポット合成を行い、キラルロジウム触媒を用いた高エナンチオ選択的反応を達成しました。さらに硫黄に代え、リン原子とオルトフェニレン部分で架橋されたジインとアルキンとの付加環化反応を検討し、多置換ベンゾホスホールオキシドの合成も達成しました。
一方、含硫黄多縮環化合物の合成法として、ベンゾチオフェンジオキシドとジイン類との付加環化反応を開発しました。本法により、最大11ヶ縮環した多環性化合物がワンポットで得られました。本反応は、ベンゾヘテロールの2,3-二重結合をエン部分として利用した初めての触媒的付加環化反応です。

<研究の概要図>

shibata2014

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