酸化的カップリング機構の特徴を活かした化学、位置および立体選択的鎖状炭素骨格の構築

研究代表者

平野 雅文 (東京農工大学 大学院工学研究院 教授)

共同研究者

川内 進 (東京工業大学 大学院理工学研究科 准教授)

研究課題の概要

本研究では、置換アルケンの混合物から特定の組み合わせのみを選び出し、鎖状二量化させる触媒反応を実現します。特に二つの異なる置換アルケンのカップリングにより光学活性化合物を一段階で得る前例のない不斉構築法を開発します。

本研究ではナフタレンおよび環状ジエン配位子を持つ0価ルテニウム錯体を用いて置換アルケンやジエンの二量化反応が酸化的カップリング機構により進行することを明らかにしました。ナフタレンの解離により形式的に発生する6電子反応場に4電子配位する共役化合物と2電子配位するアルケン類が同時に配位することで、配位電子数の違いを利用した基質選択性の発現を実現しました。この発見をもとにキラルジエン配位子を含む各種環状ジエン配位子を持つルテニウム(0)錯体の合成方法を開発しました。また、環状ジエンとして(S,S)-2-メチルビシクロ[3.3.1]ノナ-2,6-ジエンを用いた場合にはメタクリル酸メチルと2,5-ジヒドロフランのエナンチオ選択的交差二量化が進行し、収率74%、不斉収率80% eeでR体の二量化生成物が得られました(式1)。これははじめての置換アルケン同士の不斉交差二量化反応です。また、今後の改善が待たれるものの、共はじめての共役ジエンとアクリル酸エステルの不斉鎖状二量化を実現しました(収率44%、49% ee)(式2)。

<研究の概要図>

hirano2014

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