研究開発成果
※研究者の所属・肩書および参画企業等記載は課題採択または記事掲載時のものであり、現在とは異なる場合があります。
アグリ・バイオ
製品化/起業
新薬開発を加速する化合物denovo デザイン
キーワード :  化合物denovoデザイン、人工知能、ビッグデータ創薬
研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)  起業挑戦タイプ
研究開発課題名 医薬品リード創製・最適化システム(開発期間:平成22年7月〜平成26年3月)
プロジェクトリーダー所属機関 株式会社京都コンステラ・テクノロジーズ(現 株式会社インテージヘルスケア)
研究者 奥野 恭史(京都大学)

本開発では、高速かつ新規化合物の探索能力が高い独自技術・相互作用マシンラーニング法(CGBVS)と群知能最適化アルゴリズム(PSO)とを組み合わせた新技術の開発を行った(図1)。また、パラメータの精密化を進め、既存計算法をはるかに上回る計算速度を達成するとともに、GPCRやKinaseといった主要な創薬ターゲットに対する化合物デザインを行い、実際に化学合成・実証評価実験に供したところ、特許性の高い新規化合物を得ることに成功し、物質特許の出願に至る実績を得た。さらに、CUIシステム では、評価関数部分をCGBVS以外のスコア(ドッキングスコアなど)でも利用可能とするなど、実践的に利用できるよう柔軟性を持たせている。また、このdenovoデザイン の技術は2016年6月に日本内にて特許技術として権利化している(特許第5946045号)

成果説明画像

期待されるインパクト(効果、意義、市場規模、売り上げ予測)

本研究開発の技術は、広大な化合物空間(数百億から数兆個)から標的タンパクに対する医薬品候補化合物を一から(denovo)デザインすることで、特許性を担保しつつ新規性ある化合物を見出すことが可能である。これにより既存のHTSなどの創薬プロセスを変うる画期的な技術である。

開発者の声

当該開発では、計算化学を有機合成担当者が気軽に利用できるよう、製薬企業の現場担当者へのヒアリングを重ねて開発をした。今後、創薬現場での利用が進むよう、ユーザニーズにマッチした機能開発を継続していきたいと思っている。


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