研究開発成果
※研究者の所属・肩書および参画企業等記載は課題採択または記事掲載時のものであり、現在とは異なる場合があります。
ものづくり
プロトタイプ
介護予防における軽量で柔軟な歩行アシストスーツの検証
キーワード :  高齢化、介護予防、歩行補助、歩行訓練、柔軟素材、ソフトメカトロニクス
研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)  シーズ育成タイプ
研究開発課題名 軽量で柔軟な装着型歩行アシストスーツに関する研究(開発期間:平成24年10月〜平成27年3月)
プロジェクトリーダー所属機関 東海ゴム工業株式会社(現 住友理工株式会社) 研究者 山本 元司(九州大学)

現在、高齢者の歩行支援を目的に、外骨格型を中心に歩行支援機器の開発が多く手掛けられているが、歩行バランスの悪い高齢者にとって安全で、日常的に使い勝手が良く、持続可能な歩行支援機器が求められる。当該歩行アシストスーツでは、能力補償の考えを基本に日常的に楽に使用できるように荷重や関節を支持・固定する機構を持たない軽量な柔構造を採る。歩行においては牽引ベルトを介して下肢と連結された人- 機械協調制御系を形成することを特徴とし、遊脚に軽微なトルク力を負荷すると共に、人の介入の仕方によって歩行形態を変化させて歩容に影響を与え、歩行エネルギーを軽減させる歩行補助機能と、またこのような軽度な歩行の継続によって歩容が改善される歩行リハビリ機能を有することから、高齢者の歩行の健全化を図り、自立性向上の一助となることが期待できる。

成果説明画像

期待されるインパクト(効果、意義、市場規模、売り上げ予測)

当該歩行アシストスーツは、歩行補助機能と歩行リハビリ機能を併せ持ち、高齢者が日常的に楽に継続できることを特徴とし、高齢者の歩行機能の維持向上が期待できる。
歩行機能が低下し、要介護への移行が懸念される虚弱高齢者は、936万人(平成24年度推計)以上と推定される。今後、在宅介護のウエイトが高まる中、高齢者の歩行健全化を図る介護予防の重要度が増し、各地方自治体において介護予防サービス事業が本格化しており、市場としても期待できる。

開発者の声

実用化に向けて実証実績強化のためのモニター用製品の開発を今年度末を目処に実施し、今後3年間を目処に安全・信頼性などの実用化に向けた実証実験と製品化技術を強化する。併行して社会実装に向けて地域包括ケアにおけるフィールドワークによるビジネスモデルの実証検証の取り組みを実施し、実証検証と製品化技術の確立を踏まえて、本格的実用化を展開して行く。
この成果は、住友理工株式会社HPからプレスリリースとして発表されています。
JST フェア 2015 に歩行アシストスーツを出展


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