第3回JST20周年記念シンポジウム 開催レポート

第2回JST20周年記念シンポジウム受付風景
受付風景

 科学技術振興機構(JST)は2016年3月1日、「明日への飛躍を目指して~ベンチャー企業が日本を救う~」と題して、JST20周年記念シンポジウムを大阪・グランフロント大阪北館B2Fのナレッジキャピタルコングレコンベンションセンター・ホールCで開催した。2016年10月に設立20周年を迎える記念事業の一環として企画した5連続イベントの第4弾で、記念シンポジウムとしては3回目。次の時代を支える新しい産業の創出が待たれる今日、社会のニーズと新たなシーズとのマッチングが大きな課題である。新事業が社会のニーズに応えて行くために、ベンチャー企業はどうあるべきかを探った。


 連続シンポジウムは、急激かつ大きく変化する経済・社会の中で、次の20年を視野にJSTの課題を探るのが狙い。そのため、人材、研究開発の支援、新ビジネスの創出、東日本大震災5周年を迎える復興などをテーマに取り上げた。

 第3回シンポジウムの参加者は約300人。冒頭、JSTの安藤慶明理事が「新しい産業の創出が待たれるなか、イノベーティブなビジネスを生み出すベンチャー企業の重要性に焦点をあて、代表者の方々に議論していただく」と挨拶。続いて来賓の文部科学省科学・技術政策局長の伊藤洋一氏は、「第5期科学技術基本計画で、非連続なイノベーションを引き起こすための研究開発が重要であるとうたった。まさに、ベンチャー企業が日本を救う」と強調した。


科学技術振興機構理事長 中村道治
科学技術振興機構理事
安藤慶明

内閣府政策統括官 科学技術・イノベーション担当 森本浩一
文部科学省科学技術・学術政策局長
伊藤洋一氏

 基調講演は西尾章治郎大阪大学総長。「University4.0への始動-Opennessを基調とする大阪大学ビジョン-」をテーマに大学に求められる課題を語った。「大学は教育を柱としたあり方から、それに研究活動をとりいれた段階、さらに大学院での専門教育や産学連携を行うレベルへと進んで来た。さらに、これからの大学は人類が抱えるグローバルな問題を解決し、よりよき未来社会の構築に貢献しなければならない。そのためのオープンな活動をめざす」と力説。次世代の大学のあり方について大きな示唆を与えた。

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 基調講演を受け、“ベンチャー企業が日本を救う…そのための課題と解決策…”をテーマに、豊玉英樹・株式会社ナカニシ常勤監査役の司会進行でパネルディスカッションが行われた。日本のベンチャー企業ならびに関連機関を代表する5人のパネリストの熱心な発言によって、議論は大いに盛りあがり、会場からの活発な質問もあって、2時間あまりのディスカッションはあっという間に過ぎてしまった。
最後にJSTの安藤慶明理事が「これからのJSTを見守っていただきたい」と本シンポジウムを締めた。


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