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概要

JST20周年記念誌JapanWay0203

2002年ノーベル化学賞田中耕一大学卒業から現在に至るまで、企業で質量分析の研究開発を続けています。入社当初は依頼分析を行う程度でしたが、後に公的機関の方々との共同研究にも参加できるようになりました。その後2002年ノーベル賞の知らせが入り、野依良治先生ご発案でJSTの先端計測分析機器開発事業が開始されました。「分析計測は、既知物質の確認だけでなく、未知化合物や現象を世界で初めて発見し、科学技術に貢献する」ことに改めて気づかされ、顧問として進展を見続けられることに感謝しております。さらにFIRST「次世代質量分析システム開発と創薬・診断への貢献」では、特に優れた成果創出、若手育成、国民との交流方法を学び、産学官連携で多大なご尽力を頂きました。日本ではチームの力で世界最先端の製品が生まれていますが、大学等との異分野融合による独創を十分活かしていないのも事実です。それら成果を引き出すことにより、日本が発展し世界に貢献できる取り組みは始まったばかりともいえます。これまでのJST20年の歴史の中で、産学官連携に多大な貢献をされてきたことに感謝申し上げ、更なる発展を祈願しております。1959年生まれ。株式会社島津製作所シニアフェロー・田中耕一記念質量分析研究所所長。東北大学卒業後、島津製作所入社。2002年に生体高分子の同定および構造解析のための手法の開発でノーベル化学賞受賞。2009年度から2013年度まで最先端研究開発支援プログラム(FIRST)で世界最高性能の質量分析システムの開発と創薬・診断への貢献で研究代表を務めた。2005年よりJST先端計測分析技術・機器開発プログラム開発顧問。7