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概要

JST20周年記念誌JapanWay0203

第2部│歴史編■中国研究のシンクタンクCRCCの取り組み中国総合研究センター(CRC・当時)は、2006(平成18)年に創設された。当初は、研究開発戦略センター(CRDS)の一部門として中国の科学技術や教育に関する調査研究と情報発信を行っていたが、2013年研究交流を事業に加え、CRDSから独立して、中国総合研究交流センター(CRCC)として、再編・強化された。2006年「第1回日中シンポジウム」を開催し、以降、毎回200名以上の聴衆を集め、中国の科学技術政策や経済問題など、タイムリーなテーマと第一線の専門家による議論が高い評価を受けている。また、中国で発行されている主要学術誌770誌から論文を抽出し、日本語タイトルと要約を付加した「中国文献データベース」を、2007年から無料公開している。年間約10万件、累計160万件を超える中国語文献を収録しており、主に知的財産データベースとして、企業を中心に利用されている。さらに、中国に関連する研究機関等の基本情報やイベントなどを収録した「中国関連団体データベース」も、2014年より公開している。この他、中国の政治、経済、科学技術の専門家による講演会「中国研究会」を毎月開催し、2016年6月現在、開催実績は95回に達しており、引き続き時宜を得たテーマと講師により開催している。さらに、中国の科学技術・教育に関する日本語ポータルサイト「サイエンスポータル・チャイナ」を2008年に開始。最新の研究動向に加え、メールマガ中国総合研究センターオープニング記念のシンポジウムサイエンスポータル・チャイナのトップページジンや中国人民網ニュース、中国統計年鑑などの日本語版も提供している。また、日本の客観的な姿を中国語で発信するポータルサイト「客観日本」を2011年より開始し、日本の経済、産業、社会、会社情報、留学情報など幅広い情報を発信して、日中間の情報のハブとして機能している。■中国との学術交流を推進2010(平成22)年1月、JSTは、日中の大学、研究機関、企業が一堂に会する学術交流イベント「日中大学フェア&フォーラム」を東京で開催した。2012年9月に予定していた第3回開催は中国側の事情により見送られたが、日中両国の学術交流を停滞させてはならないという両国関係者の熱心な取り組みにより、中華人民共和国教育部傘下の留学服務中心が2013年3月に主宰した「中国国際教育巡回展」に、JSTは、日本の大学への参加を呼びかけ、41大学の参加を実現させた。これを機に、中国教育部、科学技術部、中国科学院、国家自然科学基金委員会とJSTのハイレベル会談が実現し、科学技術分野での日中協力の拡大に大きく道を開いた。以後、中国での開催は「日中大学フェア&フォーラムin CHINA」として定着している。2016年5月で中国での開催は4回目を迎え、日中主要学術機関の機関長・役員級とのネットワーク構築に大きく58