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概要

JST20周年記念誌JapanWay0203

祝辞国立研究開発法人科学技術振興機構が創立20周年を迎えられましたことを、心からお喜び申し上げます。この20年間、我が国の経済、社会の原動力として科学技術は多大な役割を担ってまいりました。他方で、我が国そして世界を取り巻く経済・社会の構造は日々大きく変化しています。IoT(Internet of Things)やビッグデータ、人工知能等は、私たちの生活を豊かなものにするのみならず、国内外の経済活動や暮らしの在り方に大きな変革をもたらしつつあります。既に世界各国においても、製造業などの在り方を大きく変革させる挑戦的な取組が官民を挙げて進められています。社会の発展基盤を創造し、豊かな未来を築くため、我々が子孫に残す人類共通の知的資産である科学技術の果たす役割は、ますます大きくなっております。科学技術振興機構は、平成8年(1996年)に科学技術振興事業団、JSTとして発足し、平成7年(1995年)に制定された科学技術基本法及び科学技術基本計画とともに、20年間にわたり我が国の科学技術イノベーションの発展に大きく貢献してこられました。JSTがこれまでにあげてきた研究開発実績は特筆すべきものがあり、例えば青色発光ダイオードの発明によるLED照明の実用化やヒトiPS細胞の樹立による再生医療の実用化への展開など、科学技術イノベーションによる産業競争力の強化や社会的課題の解決に大いに貢献してまいりました。また、研究開発のみならず、研究開発戦略の立案や次世代人材の育成等にも総合的に取り組まれてきたところです。これまで我が国の科学技術イノベーションの発展にご尽力なさった科学技術振興機構の役職員の皆様及びご支援いただいた方々に対し、深く敬意を表する次第であります。本年1月に閣議決定された第5期科学技術基本計画では「超スマート社会」を世界に先駆けて実現していくこととされております。JSTは、科学技術基本計画の中核的な担い手として、JST内外の資源を結集し、主体的かつ戦略的な研究開発の実施やイノベーションの創出に資する人材の育成等を通じて、我が国の国力の源泉となる科学技術イノベーションを主導していくことが大いに期待されています。文部科学省においても、関係省庁と連携しつつ、科学技術イノベーション政策を積極的に推進し、産学官が総力を挙げて社会を支える新たな価値の創出に向け、全力で取り組んでまいりたいと思います。このたび、JSTの20年にわたるこれまでの足跡を振り返るとともに、その役割について改めて考え、今後の一層の発展を期すことは誠に有意義であると考えます。これを機に、役職員の皆様が心を新たにして事業の発展に一層専念されるとともに、関係各方面の方々におかれましても、今後とも変わらぬご指導、ご支援を賜りたくお願い申し上げます。文部科学大臣4